お風呂(浴室)リフォームをお考えの方の業者選びの方法をお教えします。(沖縄版)
目的をはっきり持つ
まず、なぜお風呂を交換したいのかを整理しましょう。
理由は古さ、水漏れ、段差、暗さ、掃除の難しさなど様々です。
リフォームの目的を明確にしておくことで、業者に流されずに自分のペースで進められます。
工事範囲を決める
工事範囲を決めることで、業者選びがしやすくなります。
給湯器や配管、洗面、ユーティリティの内装工事など、同時に行った方が費用を抑えられる場合もあります。
配管
「赤さび」が発生しているなら、交換をおすすめします。
現場状況にもよりますが、配管交換はお風呂を解体した時にしか出来ないことが多いからです。沖縄のお風呂の場合は在来工法(タイル風呂)が一般的です。在来工法の場合は配管が埋設されておりメンテナンスや配管不良が起きた場合は部分やり替え工事が難しくなります。
そのために新規に配管系統を設けたりしないといけません。
給湯器
給湯器が15年以上使用されている場合は交換を検討しましょう。10〜15年は微妙なラインですが、10年以内なら交換は不要かもしれません。
在来工法からユニットバスへのリフォーム
在来工法の浴室は規格サイズのユニットバスが収まらないことがあり、追加工事が発生する可能性があります。タカラスタンダード社やLIXIL社の商品なら対応可能な場合があります。
内装工事
浴室の入口枠と壁紙は最低限必要です。樹脂製の枠を指定し、床を貼り替える場合はクッションフロアを選びましょう。
ショールームに行く前に
一般的に「業者を決めてから、業者の薦めるメーカーのショールームに行きましょう」とあります。
しかし、この方法ですと単純な業者比較は難しくなります。
手間はかかりますが、満足のいくリフォームをするために、もう一苦労しましょう。
図面を用意
ショールームに行く前に、自宅の図面やお風呂の寸法を用意しましょう。
内側の寸法を測り、窓や梁の有無も確認しますが、正確でなくても問題ありません。業者が正確に測り直します。
スマホで写真を撮って持参するとさらに良いです。
まずは予約
予約なしでも見学できますが、きちんと説明を受けるためには予約を取りましょう。疲れないように1日でショールームを回るのがお勧めです。
1社あたりの見学時間は約1時間なので、移動時間を含めて3社程度の予約を取りましょう。
システムバスメーカー
リフォームの台数シェアでは、LIXIL、TOTO、パナソニック、タカラスタンダードの4社が主要で、クリナップも健闘しています。
この5社から好みに合わせて選んでください。
沖縄県内にすべてショールームがあります。
たくさん回るのが難しい場合は、機能性に優れたTOTOと素材に特徴のあるタカラスタンダードの2社を見てみると良いでしょう。
沖縄県内 システムバスメーカーのご紹介!
沖縄にショールームがあるタカラスタンダード、TOTO、LIXIL、パナソニック、クリナップの5社から選びましょう。
■タカラスタンダード 那覇ショールーム 所在地:〒902-0072 沖縄県那覇市真地166−1
■TOTO 沖縄ショールーム 所在地:〒901-1117 沖縄県島尻郡南風原町津嘉山270
■LIXILショールーム沖縄 所在地:〒901-2224 沖縄県宜野湾市真志喜5丁目2−1
■パナソニック ショウルーム 沖縄 所在地:〒901-2131 沖縄県浦添市牧港5丁目4−3
■クリナップ 沖縄ショールーム 所在地: 〒901-1105 沖縄県島尻郡南風原町新川285
ショールームに行ったら
ショールームに行ったら、ショールームアドバイザーに図面を見せて、それに合うお風呂を一通り説明を聞きましょう。
商品選定
アドバイザーはメーカーの立場からおすすめ商品を強く勧めてきます。気に入れば良いですが、イメージと違う場合ははっきりと伝えましょう。
予算
ここで予算の問題が出てきます。予算が100万円なのに300万円のお風呂を選んでも困ります。
一般的に、お風呂単体のリフォーム費用は80万~300万円と幅広いです。選ぶ商品によって金額が大きく変わります。
目安として、タカラ以外の商品代は30%引き、タカラは定価~10%引きが多く、付帯工事費は約50万円です(1216サイズの場合)。
例えば、商品代が100万円なら、100万×0.7+50万=120万円となります。
タカラスタンダードは定価設定が他社より安く、値引きが少ないため、この計算は当てはまりません。
また、1620サイズなどの大きいサイズの場合、定価だけでなく付帯工事費も高くなります。
プランボードと商品見積
気に入った商品で家に合ったお風呂のプランを作ってもらいましょう。
もちろん、何プラン作ってもお金はかかりません。
プラン作成の対応はメーカーによって異なり、すぐにその場で作成してくれるメーカーもあれば、後日郵送するメーカーもあります。
事前に確認しておくとスムーズです。
メーカー決定と商品選定
可能なら、この時点でメーカーと商品を内定しておきましょう。
いよいよ業者選びへ
リフォーム会社の種類
リフォーム会社には大小さまざまな種類があります。安心感を求めるなら名の知れた大手が良いですが、その分費用が高くなります。
工事の規模によって選ぶべき会社も異なります。例えば、1000万円を超える大規模な工事なら体制の整った大企業が安心です。
一方、100万円前後のお風呂リフォームでは地元のリフォーム専業会社が適しています。
ただし、歴史のない会社や前金を半分以上請求する会社は注意が必要です。
インターネットを活用して地元のリフォーム会社を調べることが簡単にできますし、チラシが時々入ってくる会社等もネットを使って調べてみましょう。
避けたほうが良い会社
ネットでリフォーム会社を探す際、きれいなホームページだけで安価なサービスを提供する会社には注意が必要です。
実績が少なく、ホームページ業者からフォームだけ購入しているような場合は特に注意が必要です。
ブローカーのような会社も見受けられますが、自社職人や下請けを使わないという主張がある場合、実際の施工スタッフの写真が掲載されているかどうかで信頼性がわかります。
施工実績や従業員の顔がホームページにしっかりと掲載されている会社は信頼度が高いです。
また、建設業許可を持っているかどうかも確認しましょう。
Googleなどの検索で会社の場所や写真が表示される場合、普通の住宅や不明瞭な建物であれば注意が必要です。
リフォームパック料金はお勧めしません
リフォームパックを提示する業者の多くは、それが客寄せのための営業戦略です。
安価な価格で始めて、後から変更や追加工事を勧めて高額になるケースが一般的です。
このような施策により、断りにくくなり結果的に高額なリフォームになることが多いです。
ポータルサイトは
リフォーム会社紹介サイト(例: ホームプロ、家仲間コム、Suumoリフォーム)は、審査を経て登録された信頼できる業者を紹介しており、安心して利用できます。
匿名で依頼が可能で、便利なサービスも提供されていますが、運営には高額な費用がかかり、ネット広告の大量出稿が必要です。
依頼するお客様には無料でサービスが提供されますが、業者側からは一定の手数料が徴収されます。
このコストは業者の原価に影響し、見積もりに反映されることがあります。
裏技としては、ポータルサイトに登録している優良な業者に直接ネットや電話で依頼する方法があります。この方が業者も満足することが多いです。
相見積もりは3社程度
インターネットで見つけた3社に連絡しましょう。業者は3社程度が適切です。
多すぎると判断材料が多くなり取捨選択が難しくなります。
下見依頼
下見には1時間ほどかかると考え、2時間おきに予約を入れるのがベストです。
既にお風呂のプランと工事内容が決まっているため、同じ条件で複数の業者に見積もりを依頼できます。
見積もりの提出期限は必ず1~2週間以内に設定しましょう。
それ以上かかる業者は工事に慣れていない可能性が高いため、避けるのが無難です。
見積もりはメール、FAX、郵送などで依頼し、業者に手間をかけさせずに気軽に断りやすいようにします。
下見の際には支払い条件も確認しておきましょう。前金ゼロや出来高払いの会社を推奨します。
前金で半分以上を要求する会社や極端に安い会社は資金繰りに問題がある可能性がありますので注意が必要です。
簡易工程表
見積もりと同時に、工事の簡単な工程表(工事が何日かかるか)も依頼しましょう。
業者によっては2日で完了するところもありますが、6日かかるところもあります。
工事中は知らない人が出入りして、意外とストレスがかかることがあるので、この点も確認しておくとなお良いです。
競争原理
見積もりを依頼する際に、必ず他の2社にも依頼していることを伝えてください。これは礼儀としても重要ですが、競争原理が働きやすくなります。
このようにすることで、業者が見積もりを出しやすくなり、断る際も比較的容易になります。
工事範囲変更・新規提案依頼
下見の際には、リフォームの専門家の意見も積極的に聞いてみましょう。
専門家の視点からは改善点や追加すべき部分が提示されることがあります。
これらの変更点は他の業者にも共通して伝えることが重要です。
得意分野
各リフォーム会社には得意な商材や価格が異なります。
意外と安価で良質な提案をしてくれることもありますので、自分が作成したプランとは別に、各社の得意分野での提案も求めてみましょう。
担当者
下見に来た担当者は非常に重要です。
彼らがその会社を代表して訪れており、その会社の評価は担当者によって決まります。
大手企業では営業と工事スタッフが分かれていることがありますが、特に水廻りの工事では工事管理も担当する営業マンがいる会社を選ぶのが良いでしょう。
見積チェック
見積もりが集まりました。
見積もり提出が理由もなく遅れた会社は、安くても信頼できない可能性があります。
約束を守れない会社は初めから信用すべきではありません。
見積比較
見積もりを受け取ったら、まず工事内容に抜けがないかを確認しましょう。
見積りに項目が欠けていると、後で言った言わないの問題が生じる可能性があり、また追加費用が発生する恐れもあります。
業者内定(決定ではない)
内容が同じで、会社も安心できそうであれば、価格が大きく異なる場合は安い方に依頼しましょう。
ただし、アフターサポートの期間も確認しましょう。高機能な商品は故障の可能性があり、修理費用も高額になることがあります。
会社によって保証期間が異なることもありますが、長期の保証を提供しているところは安心です。
少し高くても、信頼できるアフターサービスを提供する会社を選ぶのが良いでしょう。
また、素人が気づかなかった提案をしてくれたり、自分と相性が良さそうな会社も良い選択肢です。
この工事がきっかけで長期的な関係が築ける可能性があるためです。
業者決定
業者がほぼ決まり、最終仕様決定と契約に進む段階になります。
予算に応じてグレードを調整したり、オプションを追加したりすることが可能です。
この段階で追加や変更の要望が出てくることがあります。
「せっかくだから...」という追加や変更については、内定した業者との打ち合わせを通じて納得のいく形で契約を結んでください。
ただし、急に価格を上げたり受注後に態度を変える業者も存在しますので注意が必要です。
納得したら契約しましょう。急に安くすると言われる場合も注意が必要です。
業者を決定したら、他の業者にはまだ断りを入れずに待ちましょう。
契約を決めた業者には、見積もりを提出してくれた会社に礼儀として断りの連絡をしましょう。メールでの断りが適切です。
理由は「総合的な判断」と述べるのが良いでしょう。
最後に
リフォームは人生の重要な買い物の一つです。
失敗する余地が少ないため、しっかりと計画を立てて業者に任せずに自分で主体的に関わることが重要です。
現在はインターネットで多くの情報が得られます。
工事代金だけでなく、工事の質やアフターサービスも重視して選ぶことで満足したリフォーム工事になるでしょう。